経済指標

景気の判断材料、小売売上高とは?

経済指標の中でチェックしておきたい項目に「小売売上高」があります。

特にアメリカの小売売上高の結果は、GDP概算の資料になったり、米労働省統計局による生産者物価指数データなど、広く利用されています。

小売売上高とは?

小売売上高とは、百貨店やスーパー等の「小売・サービス業の月間売上高」をベースにした景気関連の経済指標です。

小売業とは商品を最終消費者に対して売ることであり、小売業者に対して商品を売る卸売業の売上高は算入されません。

個人消費の動向は景気全体にも影響を大きく与える為、注目度の高い指標としてこの小売売上高は見られています。

外国為替市場における小売売上高の影響

小売売上高は個人消費のトレンドの把握だけでなく、景気の良し悪しの判断材料にもなります。

それにより、通貨の売買にもつながる資料になるため注目される経済指標です。

米小売売上高

「米小売売上高」は、毎月第2週頃(夏時間:日本時間午後9時半、冬時間:日本時間午後10時半)に米商務省が発表します。 

アメリカは個人消費がGDPの約7割を占めており、他の先進国より高い傾向にあります。

その為、個人消費の動向が景気全体に与える影響も大きいため、アメリカの小売売上高を注視するのが良いでしょう。

特に年末のクリスマス商戦の結果を確認するため、1月に発表される数値は注目を集めています。

小売売上高の見方

小売売上高の見方としては、前月の米国内、小売業・サービス業の売上高と比較して何%変動したかで分析します。

0%より高ければ前月より個人消費が堅調であり、低ければ不調であることを意味します。

出典:Yahooファイナンス

なお、マーケットは小売売上高の絶対値に注目しているのではなく、あくまでマーケット全体の予想値との相対値に注目しています。

米小売売上高は景気のパラメーター

GDPの7割以上を個人消費が占めるアメリカでは、小売動向が景気のパラメーターとなるため、各月の米小売売上高の結果に、為替市場が一喜一憂するケースが目立ちます。

米小売売上まとめ

  • 発表時期
    毎月第2週頃日本時間(夏時間21:30、冬時間22:30)
  • 内容
    小売サービス業の月間売上を集計した数値
  • 目的
    GDP7割を占める個人消費のトレンドを把握する

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