チャート分析を手助けしてくれるインジケーターを理解することで、トレーダー達にとっての心強い武器となります。
また、普段はEA(自動売買)を使用している方でも、重要指標発表前などでEAを止める際の利確、損切のポイントとしても役立ちます。
今回はインジケーターの基本を学んで少しでも皆さんの勝率UPへと繋がれば幸いです。
インジケーターの基本
そもそも、インジケーターとは過去の値動きを基に今後の為替相場を予想するためにチャート上に表示するツールのことで以下の内容にまとめられます。
インジケーターの基本
- チャート分析を助ける補助ツール
- トレンド系とオシレーター系の2種が存在
- トレンド系は相場の流れが分かる
- オシレーター系は加熱量が分かる
- 数えきれないほどの種類が存在し、自作することも可能
インジケーターは、チャートを視覚的にわかりやすくするために存在するものです。
FXのインジケーターは何十種類もありますが、あれもこれもと手を出せばいいというものでもありません。
今回、いくつか紹介するものだけでも理解し使用することができれば十分に勝つことも可能です。
インジケーターは2種類のカテゴリーに分類される
インジケーターは無数に存在しますが、大きく2つのカテゴリーに分類することができます。
市場の流れを認識したり、予測したりする
トレンド系インジケーター
相場の買われすぎや売られすぎを判断する
オシレーター系インジケーター
上の2種に分けられ、トレンド系は直接チャートの上に、オシレーター系はチャートの下部に表示されることが多いです。
トレンド系インジケーターの代表2種
今回は代表的なトレンド系インジケーターを見ていきましょう。
移動平均線
テクニカルの王道かつ代表的な指標といえば、やはり移動平均線です。
その仕組みは簡単で、一定期間の平均価格を表示させたものになります。

その分かりやすさと使い勝手の良さから多くのトレーダーに利用されています。
期間は自由に設定でき、トレーダー達には以下の設定でよく使われています。
移動平均線の期間
- 短期:15、21、25
- 中期:50、75、100
- 長期:200
どの期間を採用しているかは世界中のトレーダーによってバラバラです。
全員が設定を『中期の50』にしているということではありません
ボリンジャーバンド
こちらもよく利用されているインジケーターの1つであり、上下3本の線(バンド)と移動平均線で構成されています。

上下3本の線は統計学上の標準偏差が使われており、真ん中の平均線の期間は設定で自由に変更することができますが、期間は20で設定されることが多いです。
このσ(シグマ)とは以下の確率でチャートがそれぞれの線(バンド)の中に収まるという意味で、以下の計算式によって構成されています。
- 標準偏差の計算式(nは設定した平均線の値)
標準偏差=√(n×n日間の終値の2乗の合計-n日間の終値の合計の2乗)÷(n×(n-1)) - ボリンジャーバンドの計算式
±1σ = n日の移動平均 ± n日の標準偏差
±2σ = n日の移動平均 ± n日の標準偏差 × 2
±3σ = n日の移動平均 ± n日の標準偏差 × 3 - 価格がバンド内に収まる確率
±1σの範囲に収まる確率 ⇒68.26%
±2σの範囲に収まる確率 ⇒95.44%
±3σの範囲に収まる確率 ⇒99.74%
オシレーター系インジケーターの代表2種
次に相場の強弱を図るオシレーター系インジケーターを見ていきましょう。
RSI
オシレーター系の指標で代表的なのが、RSIです。
チャートの下部に表示され、買われすぎゾーンと売られすぎゾーンが示され、30%以下で反転したら買いのサイン、70%で反転したら売りのサインになります。

表示されるパラメーターやラインがシンプルなのでオシレーター系で分析するなら初めはRSIがおすすめです。
MACD
MACD(マックディー)は日本語では『移動平均収束発散法』と呼ばれ、
短期の移動平均線と長期の移動平均線の差で求められています。
MACD=短期移動平均線ー長期移動平均線
一つの手法としては中心のラインからメモリが上がれば買いのサイン、メモリが下がれば売りのサインになります。

トレンド系とオシレータ系はセットで使おう
結局の所、どのインジケーターを選べばいいのか?
もちろん全部、使いこなせるのが1番にはなりますが、初めのうちは、トレンド系、オシレーター系から1個づつ選ぶのをお勧めします。
それぞれお互いの利点を補完しあうことを目的に使用することが大事になります。
おすすめセット例1
- トレンド系
移動平均線 - オシレーター系
RSI
おすすめセット例2
- トレンド系
ボリンジャーバンド - オシレータ系
MACD