FXには景気動向や経済指標といった市場に大きな影響を与える以外に短期間の値動きは投資家たちの心理状態に左右されやすい傾向があります。
そんな投資家の心理を巧みに読み取るのがテクニカル分析というわけですが、必ずしもうまくいくかというと、そうでもありません。
テクニカル分析には「ダマシ」が付き物だからです。
このダマシには、どう対応していくべきなのでしょうか?
今回の記事では、このダマシが起こる仕組みや原因、対策について説明していきます。
FXのダマシとは?

FXのだましとはテクニカル分析で売買のサインが出たにもかかわらず、その逆に相場が動いた状態のことです。
それを信じて買いエントリーしたにもかかわらず、かえって相場が下落して損をしてしまうのがだましの悪いところです。
ダマシが起こる理由
FXでダマシが起こる理由は、多くの人の注目が集まるタイミングを狙って、売買のサインとは反対方向に資金が投入されるからです。
タイミングと投下される資金量によって、サイン通りに動くかダマシになるかが決まります。
たとえば、売りのサインが出た場合、通常の売り圧力が『利益確定の買い戻し』『逆張り戦略の買い圧力』に負けてしまうと、サインに反して上がります。
ダマシに遭わないための対策
FXでダマシに遭わないための対策として、以下の3つが挙げられます。
- トレードサイン1発目に乗らない
- 他のテクニカル分析とも併用する
- 他の通貨ペアの動きも確認する
それぞれの対策について、下記で詳しく見ていきましょう。
トレードサイン1発目に乗らない

はやる気持ちを押さえて、二発目以降のサインを待ってからエントリーしましょう。
待ちに待った売買のサインが現れたので、チャンスを逃したくないからと飛び乗りたい気持ちはわかりますが落ち着いて分析してから判断すればダマシにあう可能性を下げられるからです。
他のテクニカル分析とも併用する
2つ目の対策は、他のテクニカル分析を併用して確認することです。
なぜなら、一つの分析によるサインだけでは根拠が薄い場合があるからです。
例えば、移動平均線を使って判断したときには、ボリンジャーバンドやRSIといった他のテクニカル分析のサインとも組み合わせて判断すると良いでしょう。
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他の通貨ペアの動きも確認する
3つ目の対策は、他の通貨ペアの動きも確認することです。
なぜなら、同じような動きをする通貨ペアを同時に分析すれば、売買のサインの確実性を高められるからです。
似たような動きの通貨ペアを見つけても、数値は日々変化するので、定期的に確認しましょう。
ダマシを完全に回避することは不可能
FXではダマシにあった後の対応が大切です。
なぜなら、ダマシを完全に回避するのは不可能だからです。
せっかくの売買サインがダマシだとわかっても、焦りや悔しさで損切りできない人も多いと思います。
しかし、ダマシにあった事実を受け入れてきちんと損切りしましょう。
FXのダマシまとめ
- ダマシとはテクニカル分析で売買のサインが出たにもかかわらず、逆に相場が動くこと
- 多くの注目が集まるタイミングを狙って、売買のサインとは反対方向に資金が投入されて起きる
- ダマシにあっても、落ち着いて損切りをして次のトレードにつなげることがポイント
最初は対策をしても、どうせダマシにあうから同じだと思うかもしれませんが、一度身につけてしまえば、ダマシによる損失のリスクを下げることができます。